「トランポリンで体幹強化!体幹を鍛えて姿勢改善を!」などのフレーズはよく聞かれますよね。
では、全員が同じように「体幹を鍛える」ことで姿勢はよくなるのでしようか。
今回はいわゆる「体幹」に焦点を当ててまとめていきたいと思います。
なぜ体幹トレーニングが注目されるのか
体幹は、読んで字のごとく「体の幹」となる部分であるため、体を動かす場面では土台としての役割があります。
とくにインナーマッスルと呼ばれる、「腹横筋・多裂筋・骨盤底筋群・横隔膜」は、手足の動きに先導して働くため(腹腔内圧を高める)、これらの筋肉の働きが弱いと運動が不安定になってしまいます。
近年、サッカー選手や野球選手などが、競技力向上のために様々な体幹トレーニングを行っている様子が紹介されるなど、体幹トレーニングの重要性が認知されてきました。

これらのことから、「体幹トレーニングを行うことは良いことばかり!」との印象を持たれるかと思いますが、一点注意すべきポイントがあります。
体幹の低緊張の影響を考慮する
筋緊張とは、脳の指令により筋肉が「絶えず不随意に一定の張力を保っている状態」と定義されており、持続的な弱い筋収縮がオートマティックに作用しています。

筋緊張は、筋肉が活動するための準備状態として働くため、姿勢保持や手足の運動がスムーズになります。
しかしながら、発達障害を呈しているお子さんは、小脳などの部分がうまく働かないことで、筋肉の張りをうまく調整できず、低緊張になりやすいと言われています。

脳機能の影響により、筋緊張に影響があるのですね。
体幹の低緊張があると疲れやすい。
筋肉の張りが弱いお子さんが、無理に運動を行うと当然のことながら疲れてしまいます。
低緊張とは、脳の指令(脳機能)による筋肉の張りの弱さとなり、生まれ持った特性となりますので、筋力トレーニングをして改善するものではありません。
「姿勢が悪い=体幹トレーニングの負荷量を上げる」になってしまうと、疲労がたまり逆効果になってしまうことも…
低緊張があると姿勢は良くならないの??
「体幹の低緊張」があっても適切なエクササイズを行うことで筋力をつけて姿勢を良くすることはできます。
前述のように過度なトレーニングは疲労がたまりやすいため、低負荷で回数を多くするほうが効果的です。
遊びの中で無理なく楽しめるような運動を取り入れていくと良いでしょう。
まとめ
1.体幹筋(特にインナーマッスル)は体を動かす際に土台として作用する。
2.発達障害のあるお子さんは、脳機能の影響により体幹の低緊張を呈していることが多い。
3.過度な体幹トレーニングを行うと疲労がたまり逆効果となる可能性がある。
4.低負荷・高頻度の運動を遊びの中で取り入れていくことが効果的。



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